極楽ぼっち

ひとりの時間はこうして楽しむ

癒しのビジネスホテル

できることならビジネスホテルで暮らしたい
12月に入り、憂鬱な気分だ。大掃除という、年末の宿題が残っている。いやなら、いっそやめれば良いのだが、新年はすっきりと片付いた部屋で迎えたい。掃除はするが、片付けはきらいだ。どうにも面倒臭くて、やる気が出ない。無駄のない、ビジネスホテルの一室のような空間で暮らしたいと思いながら、なかなか実現できないでいる。そして葛藤が高じると、ビジネスホテルに逃げ込む。整然としたシングルルームで、決意を固めるのだ。次の休みこそ、自分の部屋をこんな風にするんだと。書いていて、また泊まりに行きたくなってきた。自ら好んでいくから良いのだ。これが療養のためならしんどいだろう。


10日、ホテルフジタ奈良が営業を終えた。ファンの一人として、とても残念な気持ちだ。初めて利用した時、廊下の突き当りにある窓から白い鳥居が見えたので検索してみると、古墳だった。ホテル周辺は繁華街だが、古墳の木々が近いせいか穏やかな雰囲気。白を基調とした部屋は明るく、清潔感があって落ち着く。不眠症気味のわたしが、ここでは朝までぐっすりと眠ることができた。机のほかに、テーブルセットがあるのも気に入っていた。


ビジネスホテルの部屋の間取りはどこも似通っているが、備品が自分好みだと嬉しくなる。パジャマはワンピースより、上下が分かれているほうがリラックスできる。ベッドサイドの時計は、置き時計のほうが扱いやすい。備え付けのシャンプーやリンスは洗面台の脇に置くのではなく、浴室の壁に掛けて欲しい。個人的な好みにすぎないから、すべての条件を満たすホテルに当たったことはないが、理想に近い部屋はいくつかあった。そうした部屋に当たると、もう住みたくてたまらない。


憧れのホテル住まい。悲しいけれど、今生では憧れのままで終わりそうである。理想のホテルが見つからないからではなく、しがらみと、経済的な理由で。ため息をつくわたしに、知人が言った。定年を迎えたら、東京に1か月間住むつもりなの。連泊すれば割引になるホテルもあるし。そうか、その手があった。1か月限定のホテル住まいなら、わたしにもできる。だいぶ気が早いが、まずは選定から始めよう。時勢を見ながら、わたしのホテル巡りは続く。記録を兼ねて、このブログで取り上げていきます。